- 上司が嫌いなら環境を変えるのもひとつの方法
- 嫌いという感情→鬱になる可能性
- 会社を辞める決断する前に取る行動
仕事は好きだけど、態度に出てしまうほど上司が嫌いで仕事を辞めたい、というお悩みをよく耳にします。そのような悩みを抱えたときに、あなたならどうしますか?退職しますか?退職せずに我慢しますか?
実際は、好きな仕事なのに上司が嫌いという理由だけで退職をしてよいものか、と躊躇する人が多いのではないでしょうか。結論から申し上げますと、そのような場合は、退職するのもアリです。
残念ながら、あなたは上司を選ぶことはできません。にもかかわらず、あなたの職場環境を作るのも、評価をするのも直属の上司です。つまり、職場の居心地のよさや、働きやすさは上司にかかっているのです。その上司を嫌いということは、あなたが思っている以上に、大きな問題をはらんでいます。
今回は、仕事は好きだけれど態度に出るほど上司が嫌いだから辞めたい、と思った時の考え方についてまとめていきます。
結論:仕事が好きでも上司が嫌いなら環境を変えても良い!
転職理由の殆どが人間関係や労働環境の悪さによるもの
上司が嫌いなら、あなたは働く環境を変えても良いのです。その理由を順にみていきましょう。
まず言えるのは、退職理由のほとんどが人間関係や労働環境の悪さによるものだからです。終身雇用が崩壊しつつあり、今や、転職はめずらしいことではなくなりました。
下記にリンク先を紹介していますが、リクナビネクストが公表している退職理由のデータでもその事実を物語っていて、労働環境や条件、人間関係が退職理由の上位を占めています。働くうえでは、それだけ、人間関係や労働環境の影響力は大きいということです。
※赤字は人間関係が原因の退職理由となります。
1位:上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった(23%)
2位:労働時間・環境が不満だった(14%)
3位:同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった(13%)
4位:給与が低かった(12%)
5位:仕事内容が面白くなかった(9%)
6位:社長がワンマンだった(7%)
7位:社風が合わなかった(6%)
7位:会社の経営方針・経営状況が変化した(6%)
7位:キャリアアップしたかった(6%)
10位:昇進・評価が不満だった(4%)
また、自分を変えることはできても、他人の考え方や行動を変えることはできません。人間関係の悩みは、時間が経つほど深刻になりがちです。人は変えられないので、我慢やストレスが蓄積されるだけだからです。
人間関係や労働環境の悪さに耐えきれずに退職を選ぶことや、見切りをつけて転職することは、よくあることなのです。「人間関係」や「労働環境の悪さ」はれっきとした退職理由になります。
働きやすい環境づくりは上司の仕事であり、居心地が悪い環境は上司のせい
次に、働きやすい環境づくりは誰の仕事であるか、です。そもそも、働きやすい環境づくりは上司の仕事です。部下の能力を見出し、引き伸ばす手助けをすることや、部下の手本となるような働き方を見せていくことが上司の役割なのです。
そういった上司の下で働く部下は、上司の指摘や助言を素直に聞き入れ、力を伸ばしていくことでしょう。尊敬できる上司と一緒に働くことそのものが、モチベーションになり得ます。
一方で、嫌いな上司がいると、上司が近くにいるだけで、気が重くなったり、素直に指示を聞き入れられなくなったりします。そういった状況を作り上げているのもまた、上司なのです。居心地の悪い環境は上司のせいであり、あなたのせいではありません。
環境を変える事で状況がよくなる可能性がある!
3つめは、環境を変える事で状況がよくなる可能性があるからです。上司が嫌いなだけで、仕事そのものが好きな場合には、我慢しがちです。
しかしながら、「好きな仕事を出来る場所は他にもある」と考えてみてはいかがでしょうか。世の中にはたくさんの企業があるのです。あなたが好きな仕事を出来る場所は、きっと他にもあるはずです。
他人は変えられないのに、嫌な上司に耐え続けるメリットがあるでしょうか?上司との相性や人間関係が悪く悩んでいたら、好きな仕事にも100%集中できないのではないかと思います。
変えられない上司に悩まされるよりも、好きな仕事が出来る他の環境を探した方が、建設的です。上司が嫌いで会社を辞めるのは、好きな仕事に専念するための、前向きな決断といえるのです。
上司が嫌いなのに我慢を続けると、感情が爆発して鬱になる可能性も!
いちど有休を使うなどして気持ちの整理を行う必要があるかも?
上司のことを「嫌い」という感情が態度に出てしまう場合には、我慢の限界に来ているサインかもしれませんので、要注意です。我慢して押し殺してきた感情が爆発して、鬱を患う可能性もあるからです。鬱になってしまうと、治療に長期間を要する場合もあります。その前にできる対策を行った方がよいでしょう。
一度、有休を使うなどして気持ちの整理を行うのもひとつの手です。「嫌い」が態度に出てしまうほど、我慢の限界にきているときは、冷静な判断を下すのは難しいでしょう。
一時的にでも職場と距離を置いて、心身を休ませてください。冷静さを取り戻してから、自分が抱えているストレスを客観的に見つめたり、将来について考えてみたりしましょう。
一度、距離を置くと、上司を今までとは別の目線で見ることが出来るかもしれませんし、新たな視点が見つかるかもしれません。
信頼できる人や専門家に相談してみる
また、ストレスがたまりすぎたら、信頼できる人や専門家に相談してみるのもよいでしょう。
人に話すことで、自分の頭の中が整理され、自分の置かれている状況を見つめなおすことができます。相談した相手からの指摘で、自分の自覚以上にストレスを感じていたことに、気づかされるかもしれません。別の人の視点があることで、新たな見方を発見できることもあるでしょう。
話す相手は、信頼できる身近な人でもよいですし、専門家に相談するのもよいと思います。
職場に産業医がいる場合には、まずは面談をお願いしましょう。面談の設定などは人事部や総務部でサポートがある場合もあります。職場でそういった環境がない場合には、ご自身で医療機関の専門家を頼ってみましょう。
気分が優れない状態が続く→鬱の可能性があるので心療内科を受診してみる
気分が優れない状態が続く場合、とくに2週間以上そのような状態が続くときは、鬱の可能性がありますので、心療内科を受診しましょう。2週間はひとつの目安と言われています。
仕事で嫌なことがあったり、トラブルがあったりしたら、2,3日落ち込むことはよくあることですが、2週間以上続く場合には、自力でその状態を脱することが出来ていないことを意味します。それは、専門家の助けが必要な状態です。
そのまま我慢をし続けると鬱病を発症する可能性が高いです。早めに心療内科を受診することが、鬱病の発症を防ぐきっかけとなります。万が一、鬱病になっても初期段階から治療をすることは、早期の回復や社会復帰にも大切なことなのです。
限界を感じるときは転職を視野に入れる
嫌いな上司がいて、あなたの心に限界を感じるときは、転職を視野に入れるのもよいでしょう。職場では、上司を選ぶことはできません。そもそも嫌な相手がいても、人は人を変えることはできないのです。
我慢をし続けて、鬱病になってしまうと、治療に長い時間を要する可能性もあります。治療をしながら、勤務出来る場合もありますが、長期にわたって、社会生活から離脱しなければならなくなる場合もあります。嫌いな上司に耐え続けても、実りは少ないのです。
一方、自分や自分の行動は、自分自身で変えられます。あなたが、転職を決意し、あなたの好きな仕事が出来る環境を探そうとすれば、きっとそれは叶います。転職という選択肢があることを頭に入れておいてください。
上司が嫌いで会社を辞める前に取る行動
上司のさらに上司に相談してみる
上司が嫌いなだけで、仕事そのものは好きである場合には、退職せずに解決したいと考えることもあるでしょう。会社を辞める前に取るべき行動があれば、知っておきたいですよね。
まずは、上司のさらに上司に相談してみるのがよいでしょう。どんなに性格の悪い上司でも、自分の上司の言葉には耳を傾けるはずです。
会社としても人材採用にコストがかかっていますので、退職者は出したくないはずです。
前向きに取り組んでもらえるはずですし、嫌いな上司の態度が改善される可能性もあります。上司のさらに上司に伝える際には、感情的にならないように注意しましょう。感情論で愚痴や文句を言っていると思われると、あなたに不利な状況になりかねません。改善してほしいポイントを的確に伝えるようにしましょう。
配置転換の打診をしてみる
社内で配置転換の打診をしてみるのも、ひとつの策です。会社を辞めずして嫌いな上司から離れられる、というメリットもあります。
その際は、「挑戦したい仕事がある」といったように、前向きな理由を掲げることが大事です。ただし、自己都合の異動願いは、会社都合の異動ほど、スムーズには進まないこともあります。
その間に、ストレスが限界に達して、鬱病を発症しては元も子もありません。また、必ずしもやりたい仕事の部署へ異動出来るとは限りません。ご自身の状況と照らし合わせながら、配置転換と転職とでは、どちらがよいか検討してみてください。
嫌いな上司とは精神的な距離を置く
嫌いな上司との関わり合いを今よりも減らせないか見直してみるのも、会社を辞める前に出来る対策です。ビジネス上の最小限の関係性でいられるように、精神的にも距離を置くのです。
- 報告や相談はできるだけまとめて、一度に済ませる。
- 会社で1対1にならないように気を付ける。
- 嫌いな上司が参加する飲み会には参加しない。
などの対策です。もちろん、あいさつをしない、無視する、などをすれば、今度はあなたの態度が問題視されますから、注意してくださいね。あくまで、関わり合いを最小限にすることによって、あなたのストレスを軽減することが目的です。
限界値が MAX の場合は見切りをつける
ご自分で出来る対策をしたうえで、状況が改善されない、ストレスがたまり続けて限界値がMAXまで来てしまった、などといった場合には、今の職場に見切りをつけてもよいでしょう。
先にもお伝えしましたとおり、世の中にはたくさんの企業がありますので、あなたが好きな仕事で活躍できる場所は、他にもあるのです。嫌いな上司のことで悩んで使う労力を、転職活動に向ければ、新しい道が開ける可能性が高いのです。
ストレスがたまる一方の職場に見切りをつけることも、前向きで大切な決断です。あなたの未来のために、動きだしましょう。
まとめ
ここまでお伝えしてきました通り、仕事は好きだけど上司が嫌いなので辞めたい、と思ったときには、退職をしてもかまいません。退職した人の多くは「人間関係」を理由にしています。人間関係を理由に会社を辞めるのは普通のこと、といえるのです。
職場環境は上司に左右されやすいものです。嫌いな上司に我慢をし続けて、ストレスが限界にきてしまうと鬱病を発症する可能性もあるのです。
ストレスが溜まっている、と感じたときは、一度、有休をとって心身を休めたり、誰かに相談したりすることも大切です。専門家を頼ることや、状況によっては、心療内科を受診するのもよいでしょう。我慢し続けても、解決はしません。
退職を決断する前に、上記でも取り上げたように
- 上司のさらに上司に相談してみる。
- 配置転換の打診をしてみる。
- 嫌いな上司とは精神的な距離を置く。
などの対策もするとよいでしょう。
そうしたうえで、何も解決をみなければ、今の職場に見切りをつけることも必要です。あなたが、活躍できる場所は、他にもたくさんあるはずです。転職活動を始めましょう。
転職活動には、転職エージェントを利用して、プロのキャリアアドバイザーを頼るとよいでしょう。あなたに合った仕事を提案してくれ、あなたに代わって、条件交渉や面接日の調整なども行ってくれます。
在職中の忙しい中でも、効率よく転職活動が出来ますよ。人間関係のストレスで心身を消耗する前に、前向きな一歩を踏み出しましょう。
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